2019年09月04日
夏のコウモリ観察会 2019 in 玉泉洞
おきなわワールドの玉泉洞で今年もコウモリの観察会を開催しています。(今年の最終回は2019.9/7日)
『夏のコウモリ観察会 2019』
昨年に引き続き、今回もコウモリ研究家の田村先生をお招きしてコウモリ観察会をおこなっています。
玉泉洞の観光洞エリアを飛びまわるコウモリたちを今年も見ることができました。
また田村先生ご持参のバットディテクターを使って、コウモリの発する超音波も聞くことができました。(洞窟中にピロロッ、ピロロッという音が飛び交ってました)
▲玉泉洞に棲むオキナワコキクガシラコウモリ(絶滅危惧ⅠB類)
▲コウモリを驚かせないように赤いフィルターをつけた電灯がちらちら赤く光ってます。
洞窟を飛びまわるコウモリを田村先生の解説を聞きながら観察する参加者一向。
▲リムストーンダムのある「青の泉」の奥にも洞窟が続き、天井の高い広間があります。
そこはヒトの来ない場所なので、コウモリたちにとって安心できるねぐらになっています。
▲玉泉洞でコウモリを観察するまえに、コウモリのことをいろいろと紹介する田村先生。
1頭のコウモリが一晩に食べる蚊の量はなんと500匹以上。
農業害虫(蛾など)もたくさん食べることも教えてくれました。(コウモリはヒトの役にも立っています)
▲コウモリの標本やコウモリの食べ物などもご持参。(標本は触ることもできました)
沖縄のコウモリたちにとって、ヒトの生活圏に近い森や林、洞窟や岩陰も、実はコウモリたちの大切な餌場や棲みかになっています。
この観察会がきっかけでコウモリ好きのヒトがますます増えて、それがコウモリとその生活環境の保全にもつながれば幸いです。(お)
『夏のコウモリ観察会 2019』
昨年に引き続き、今回もコウモリ研究家の田村先生をお招きしてコウモリ観察会をおこなっています。
玉泉洞の観光洞エリアを飛びまわるコウモリたちを今年も見ることができました。
また田村先生ご持参のバットディテクターを使って、コウモリの発する超音波も聞くことができました。(洞窟中にピロロッ、ピロロッという音が飛び交ってました)
▲玉泉洞に棲むオキナワコキクガシラコウモリ(絶滅危惧ⅠB類)
▲コウモリを驚かせないように赤いフィルターをつけた電灯がちらちら赤く光ってます。
洞窟を飛びまわるコウモリを田村先生の解説を聞きながら観察する参加者一向。
▲リムストーンダムのある「青の泉」の奥にも洞窟が続き、天井の高い広間があります。
そこはヒトの来ない場所なので、コウモリたちにとって安心できるねぐらになっています。
▲玉泉洞でコウモリを観察するまえに、コウモリのことをいろいろと紹介する田村先生。
1頭のコウモリが一晩に食べる蚊の量はなんと500匹以上。
農業害虫(蛾など)もたくさん食べることも教えてくれました。(コウモリはヒトの役にも立っています)
▲コウモリの標本やコウモリの食べ物などもご持参。(標本は触ることもできました)
沖縄のコウモリたちにとって、ヒトの生活圏に近い森や林、洞窟や岩陰も、実はコウモリたちの大切な餌場や棲みかになっています。
この観察会がきっかけでコウモリ好きのヒトがますます増えて、それがコウモリとその生活環境の保全にもつながれば幸いです。(お)
2018年11月12日
沖縄県内最古の顔料発見|サキタリ洞遺跡
2018年11月7日、ガンガラーの谷内にあるサキタリ洞遺跡の継続調査の研究成果として、沖縄県内最古(約5500年前)の赤色顔料の発見について、沖縄県立博物館・美術館が記者発表をおこないました。
▼縄文時代前期(約5500年前)の赤色顔料が付着する礫と土器
写真左:赤色顔料付着の砂岩礫(サキタリ洞遺跡より出土)
写真右:赤色顔料付着の曽畑式土器(伊礼原E遺跡より出土)
▼砂岩礫表面の赤いものが顔料
(C)沖縄県立博物館・美術館
理化学分析(蛍光x線分析)の結果、「鉄(Fe)」を検出しベンガラ系の赤色顔料と確認
▼赤色顔料付着部分の拡大写真
(C)沖縄県立博物館・美術館
▼赤色顔料の顕微鏡写真
(C)沖縄県立博物館・美術館
▼記者発表の様子
解説する沖縄県立博物館・美術館の山崎主任学芸員
約5500年前(縄文時代前期)の沖縄の縄文遺跡からは、九州的な土器文化、犬の飼育、打製石器の利用など、九州の縄文文化の要素が出土遺物から確認され始めるようになり、今回発見の赤色顔料の利用も、九州の縄文文化の影響を受けて始まった可能性が高いそうです。
従来、沖縄では顔料の利用が約3500年前からと考えられてきましたが、この発見で顔料の利用時期が約2000年遡ることになりました。
▼伊礼原E遺跡(北谷町)の曽畑式土器
(C)沖縄県立博物館・美術館
以前から赤色顔料の付着が指摘されていた土器。サキタリ洞の砂岩礫と一緒に分析したことで今回明らかに。
▼サキタリ洞遺跡はガンガラーの谷内にある洞穴遺跡で、
最近の成果では調査区Ⅰで世界最古の釣針(23000年前)などがみつかっています。
▼赤色顔料が発見された調査区Ⅱの約5500年前の地層は、測量用の紅白棒を持った方の足元下あたりの高さです。
▼現在、サキタリ洞遺跡の調査区Ⅱでは9000年前より古い地層を発掘しています。(今年度の発掘調査は終了)
2013年度と2014年度の発掘調査では、この調査区から9000年前より古いと考えられる埋葬人骨が見つかっています。
▼特別展「縄文と沖縄 ~火焔型土器のシンボリズムとヒスイの道~」(沖縄県立博物館・美術館) 2018.11.22日~2019.1.20日
ガンガラーの谷のなかにある遺跡のひとつ「武芸洞遺跡」から出土の黒曜石も、先史時代の渡海交易で九州からもたらされた品として展示されます。
▼縄文時代前期(約5500年前)の赤色顔料が付着する礫と土器
写真左:赤色顔料付着の砂岩礫(サキタリ洞遺跡より出土)
写真右:赤色顔料付着の曽畑式土器(伊礼原E遺跡より出土)
▼砂岩礫表面の赤いものが顔料
(C)沖縄県立博物館・美術館
理化学分析(蛍光x線分析)の結果、「鉄(Fe)」を検出しベンガラ系の赤色顔料と確認
▼赤色顔料付着部分の拡大写真
(C)沖縄県立博物館・美術館
▼赤色顔料の顕微鏡写真
(C)沖縄県立博物館・美術館
▼記者発表の様子
解説する沖縄県立博物館・美術館の山崎主任学芸員
約5500年前(縄文時代前期)の沖縄の縄文遺跡からは、九州的な土器文化、犬の飼育、打製石器の利用など、九州の縄文文化の要素が出土遺物から確認され始めるようになり、今回発見の赤色顔料の利用も、九州の縄文文化の影響を受けて始まった可能性が高いそうです。
従来、沖縄では顔料の利用が約3500年前からと考えられてきましたが、この発見で顔料の利用時期が約2000年遡ることになりました。
▼伊礼原E遺跡(北谷町)の曽畑式土器
(C)沖縄県立博物館・美術館
以前から赤色顔料の付着が指摘されていた土器。サキタリ洞の砂岩礫と一緒に分析したことで今回明らかに。
▼サキタリ洞遺跡はガンガラーの谷内にある洞穴遺跡で、
最近の成果では調査区Ⅰで世界最古の釣針(23000年前)などがみつかっています。
▼赤色顔料が発見された調査区Ⅱの約5500年前の地層は、測量用の紅白棒を持った方の足元下あたりの高さです。
▼現在、サキタリ洞遺跡の調査区Ⅱでは9000年前より古い地層を発掘しています。(今年度の発掘調査は終了)
2013年度と2014年度の発掘調査では、この調査区から9000年前より古いと考えられる埋葬人骨が見つかっています。
▼特別展「縄文と沖縄 ~火焔型土器のシンボリズムとヒスイの道~」(沖縄県立博物館・美術館) 2018.11.22日~2019.1.20日
ガンガラーの谷のなかにある遺跡のひとつ「武芸洞遺跡」から出土の黒曜石も、先史時代の渡海交易で九州からもたらされた品として展示されます。