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2012年10月25日

世界最古の洞窟壁画

那覇の映画館、桜坂劇場で『世界最古の洞窟壁画』という3D映画が公開された。
(沖縄県外ではすでに公開済み、もしくは公開中)
※桜坂劇場では2D


以前、ガンガラーの谷でお会いした宗教学者の方から、一度は観るべき映画だと教えてもらった。
その後、この映画の監督がヴェルナー・ヘルツォークということを知り、
DVDでもいいから観てみたいと思っていたので、公開時、さっそく観に行った。


世界最古の洞窟壁画
フライヤー オモテ


世界最古の洞窟壁画
フライヤー ウラ




この映画のあらすじは、
1994年、3名の洞窟探検家がフランス南部の洞窟で約32000年前の世界最古の洞窟壁画を発見し、
壁画保護のため、この洞窟は一部の研究者や学者以外は立ち入りを禁じられてきたが、
ヴェルナー・ヘルツォーク監督が、その洞窟「ショーベ洞」をフランス政府や研究者らから特別に許可をもらい、
3Dのドキュメンタリー映画として世界で初めて撮影に成功した、というもの。



フランスのショーベ洞の壁画には、氷河期にヨーロッパに棲息していた大型肉食獣(ライオン、ヒョウ)や
草食獣(マンモス、サイ)、野生の馬や牛などが描かれており、
その32000年前に描かれたとは思えない驚異的な保存のよさとと表現力の見事さで、
それらを描いたヒトたちの意識や、暮らしぶりがどのようなものだったのか、想像力が掻き立てられる。



32000年前の壁画の隣には、27000年前に描かれた壁画もあり、
時代を違えて描かれた壁画は、5000年間の時間の隔たりを感じさせない。
先史時代に生きた人々の時間の概念や世界の捉え方について、
ヘルツォーク監督はそのことに深く言及している。



今現在、ガンガラーの谷のケイブカフェでもある『サキタリ洞遺跡』では、
沖縄県立博物館・美術館が主体となり、旧石器時代の人々の暮らしていた場所や痕跡をもとめて、
発掘調査がおこなわれている。
つい先日(10/19日)、このサキタリ洞遺跡の3年間にわたる発掘調査研究の成果として、
12,000年前のヒトの骨と石英製石器が同時に発見されたことについて、国内初の事例として公けに発表し、
大きな話題を呼んだ。
発掘調査では、ヒトの意思が介在するものとして、石器や土器などが発見される。
それらの出土遺物は、先史時代の人々と現代に生きる我々とを、時間を超えた現実でつないでくれるものである。
この映画は、人類学者や考古学者のような特別な人々だけでなく、映画を観たすべての人々に、
古代の人々との時間を越えたつながりを与えくれるものである。(お)




映画『世界最古の洞窟壁画 3D 忘れられた夢の記憶』公式サイト
http://www.hekiga3d.com/


ウィキペディア
「洞窟壁画」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B4%9E%E7%AA%9F%E5%A3%81%E7%94%BB


サキタリ洞遺跡発掘調査速報展
http://okinawaworldnews.ti-da.net/e3576648.html





Posted by おきなわワールド at 19:34│Comments(0)洞窟関連の話題
 
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